こんにちは、ぎおんスマート塾の佐藤です!
今日も前回、前々回に引き続き、広島県の公立高校入試問題「数学」に関するお話です!
まずは昨日の表をもう一度ご覧ください(゜o゜)
誤答と無答をあわせた率、つまり「0点率」の高かったものに色付けをしたものです。
ではいったいどういう問題が出題されたのかをこれからみていくのですが、それぞれの問題を次の4つのグループに分類しながらみていくことにします。
A:基礎力が試される問題
B:標準的な入試問題
C:従来型の難問
D:新傾向の難問
「従来型」「新傾向」の意味は問題をみながら説明したいと思います。
それでは、まず大問1の(5),(8)です!
これらの0点率がそれぞれ49.2%と46.2%なので、約半分の受験生が間違えたということになります。
しかし、実際これらの問題の難易度がどれくらいかといえば、いうまでもなく教科書の例題レベルです。
(5)なんて、公式に数字を当てはめさえすれば答えが出る、何のひねりもないどストレートな問題です。
したがって、これらはA:基礎力が試される問題のグループに分類されます。
続いて大問2ですが、こちらの3問は全てB:標準的な入試問題のグループに分類されると思います。
よく問題集では「基本問題」「練習問題」「応用問題」と3段階にレベル分けされていることが多いですが、それでいうといかにも真ん中の「練習問題」といった感じがします(あくまで私の主観ですが。。。)。
さて、ここからが本番です!
大問3をご覧ください。
どうですか(・・?
一気にテイストが変わりましたよね??
広島県教育委員会のホームページに掲載されている【一般学力検査の結果】の中で、大問3の出題意図として次のような記述があります。
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数と式について,日常生活の中で問題を解決する場面での数学的な思考力・表現力及び数理的に処理する仕方をみる問題である。
(1) 与えられた条件に基づいて事象を数理的に考察し,花だんを作る場所①の道の幅を求めることができる。
(2)√41の小数第1位を考察し,花だんを作る場所②の道の幅の近似値を求めることができる。
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何だか難しい言葉が並んでいますね(-_-;)
要は、大問1,2のようにいきなりボンッと問題が与えられるのではなく、まず「日常生活で起こりそうな問題解決の場面」で交わされている会話文を読み取り、そこから自分で必要な式をつくったり図を描いたりして答えを求めなければならない、ということです。
したがって、長~い会話文やややこしそうな図が出てきたからといってパニックになることなく、まずは落ち着いてどこが問題の部分なのかを読み取り、答えに至るプロセスも自分の言葉でしっかり表現できるような力を身に付けなければなりません。
問われている内容だけみれば何てことのない問題なのに、長~い会話文やややこしそうに見える図に惑わされてほとんどの受験生が正解にたどり着けていないのです。
問われている内容だけみれば、この大問3は次のような何てことのない問題に書き換えることができます。
これならどうですか?
もし実際にこういうシンプルな形で出題されていれば、0点率77.4%・85.8%・86.7%ということはなかったはずです。
ありきたりないい方ですが、短い時間で問題文を速く正確に読み取り、問題解決に必要な式を自分で立て、答えを求めるプロセスを自分の言葉で表現できる力を身に付けていかなければなりません。
こういった問題をD:新傾向の難問と呼ぶことにします。
(実際に問われている内容だけみれば問題集でいうところの「練習問題」レベルですが、正答率の低さをみると難問ということになるのでしょうか・・・)
今日はもう力尽きたので、続きはまた明日とさせてください!
ぎおんスマート塾